
今回は近年需要が増加しているカードローンの借り換えについて、借り換えの流れや借り換え用ローンの選び方など詳しく解説していきたいと思います。
そもそもカードローンの借り換えとは、利息の高いカードローンを利息の安いカードローンに借り換えるという意味なのですが、最近はおまとめローンという意味と同じニュアンスとして使われることも多いです。
- 借り換えローン=金利の高いカードローンを金利の安いカードローンへ借り換える
- おまとめローン=複数の借入(消費者金融、カードローン、クレジットカードキャッシング)を1本化するという意味
おまとめローンについては別記事でも詳しく説明していますが、ここでは、借り換え(≒おまとめ)として解説していきます。
借り換えの流れ
借り換えローンの申込から融資実行までには2つの流れがあります。
- 借り換えローンとして申込をする場合(消費者金融の借り換え専用ローン)
- 通常カードローンとして申込をする場合(通常の銀行カードローン)
基本的にアコムやプロミスなどの消費者金融で借り換えローンを利用する場合は専用の「借り換えローン」が準備されています。しかし銀行で借り換えローンを検討するのであれば、専用の借り換えローンは準備されていないケースが多いので、通常のカードローンに申込むことになります。
理由としては消費者金融には総量規制があるので年収の3分の1以上の貸付が認められていないけれど、借り換えローンとして借りるのであれば、消費者金融でも年収の3分の1以上を借りることが認められているからです。
ですのでここでは消費者金融で借り換えローンを利用する場合と、銀行のカードローンで借り換えする場合の手順を説明していきます。
通常の銀行カードローンで借り換えする場合の流れ
- カードローンへ申込みをする
- 審査の結果が届く
- 正式な契約手続や必要書類(本人確認書類、所得証明書類など)を提出
- 本審査で融資の可否が決まる
- 自宅にローンカードが届く
- カードを使う借入れを行い、元の借金をすべて返済する
消費者金融の借り換えローンを申込む場合の流れ
- 消費者金融の借り換え(おまとめ)専用ローンへ申込をする
- 審査の結果が届く
- 正式な契約手続や必要書類(本人確認書類、所得証明書類など)を提出
- 本審査で融資の可否が決まる
- 申込をした金融機関が借入先へ直接返済する
消費者金融と銀行カードローンの大きな違いは、誰が元の借入先に返済をするのか?という点です。
銀行のカードローンを借り換えローンとして使っても何も問題はないのですが、あくまでも表面上は通常のカードローンとして申込をしていますので、元の借入れ先への返済も自分でしなければなりません。
しかし消費者金融の借り換え専用ローンは、最初から借り換え目的で申込をしているので、借りたお金の使途は「借金の返済」に限られます。ですので、借入れを申込んだ消費者金融が元の借入先に直接返済するという流れが一般的です。
ちなみに銀行カードローンは元の借入先に返済しても、限度額枠内であればその他は自由に借りたり返済したりすることが可能です。
しかし消費者金融は借り換えローンだと新たに借入れはできないので、後は返済のみを毎月行っていくことになります。
借り換え先のカードローンの選び方
借り換えローンの選び方ですが、上記でも説明したようにまずは銀行系カードローンにするのか?それとも消費者金融の借り換えローンを利用するのかを決める必要があります。
金利 | 審査時間 | 審査基準 | 毎月の返済額 | 新たな借入 | |
---|---|---|---|---|---|
銀行借り換え | 低い | 遅い | 厳しい | 低い | 可能 |
消費者金融借り換え | 高い | 早い | 甘い | 高い | 不可 |
やはり注目しておきたい項目といえば「金利」と「月々の返済額」になるかと思います。
この指標だと銀行カードローンの方が全般的に金利は安く借りることができますし、月々の返済額も低く抑えることができます。ただ消費者金融での借り換えに比べると審査がやや厳しいという面があります。
管理人としてはやはり金利が低い銀行系カードローンで借り換えすることをおすすめしますが、どうしても審査に通らなかったり、元の借金の返済後に新たな借金をしてしまう可能性があるのでしたら、新規借入れ不可の消費者金融で借り換えをするのが良いかと思います。
せっかく借り換えをして借金を一本化できたのに、また新たな借金が増えたら元も子もないですから。
銀行系カードローンの選び方
銀行系カードローンで借り換えすることに決めたのであれば、次ぎはどの銀行のカードローンに申込むのかを選ばないといけません。
ここでチェックしていく項目は「金利」「返済額」「返済方法」を比較していくと選びやすいと思います。
金利 | 0.1%でも低いカードローンが良い |
---|---|
月々の返済額 | 毎月の返済額が低ければ良いという訳ではない。返済額が低いということは、それだけ完済までの期間が長くなり多くの利息を払うことになる |
月々の返済方法 | 自社ATMが家や職場の近くにあるか?コンビニATMで返済するとき手数料は掛かるのか?などをチェック |
人それぞれ、どの項目を重要視するか違ってくると思いますが、管理人としてアドバイスするなら金利が少しくらい高くても月々の返済額に無理が出てないか?返済方法の利便性は良いか?などを優先することをおすすめします。
また銀行系カードローンでどうしても審査に通ることができなければ、信用金庫や信用組合、労働金庫などの借り換えローンも視野に考えてみましょう。
場合によっては地域の信用金庫などの方が銀行カードローンよりも金利が低く設定されている商品もありますし、地元の信用金庫であれば近くにATMが設置されていることも多く返済しやすいというケースも珍しくありません。
それに管理人の経験上、地元密着で営業されているだけあり、銀行よりも審査に通りやすい傾向が強いです。
借り換えの際に注意すべきポイントは?
借金を借り換えしたからといって、必ずしもお得になるとは限りません。毎月の返済額を低く抑えたり、返済期間を延ばすことは可能ですが、そうなると元の借金よりも変再送額で考えたら完済時に多く支払っていた!なんてことにもなりかねません。
借り換えをするときには月々どれくらいの額を返済できるのか?何年で完済する予定なのかを決めておき、その指標を元にシュミレーションしてみることをおすすめします。
会社名 | 借入額 | 実質年率 | 月々の返済額 | 返済期間 | 完済時の総額 |
---|---|---|---|---|---|
A社 | 300,000円 | 18.0% | 20,000円 | 18ヶ月 | 342,000円 |
B社 | 300,000円 | 18.0% | 25,000円 | 14ヶ月 | 333,000円 |
C社 | 400,000円 | 14.5% | 25,000円 | 18ヶ月 | 447,000円 |
計 | 1,000,000円 | ー | 70,000円 | ー | 1,122,000円 |
今現在の借入れが上記だとするなら、借り換えローンの総額は1,000,000円となります。
毎月の返済額が70,000円というのは厳しいので、返済額を抑える借り換えをしたとシュミレーションしてみましょう。
※返済期間60ヶ月(5年)、実質年率は8.5%シュミレーション
会社名 | 借入額 | 実質年率 | 月々の返済額 | 返済期間 | 完済時の総額 |
---|---|---|---|---|---|
A銀行 | 1,000,000円 | 8.5% | 20,500円 | 60ヶ月 | 1,231,000円 |
→返済総額は10万9,000円上がるが、月の返済額が7万円から2万500円に大幅ダウン。
※返済期間は元の借入と同じ18ヶ月、金利8.5%でシュミレーション
会社名 | 借入額 | 実質年率 | 月々の返済額 | 返済期間 | 完済時の総額 |
---|---|---|---|---|---|
A銀行 | 1,000,000円 | 8.5% | 59,000円 | 18ヶ月 | 1,068,000円 |
→月の返済額は1万円ダウン、返済総額が54,000円ダウン。
このように借り換えローンといっても、完済時の総額が増えても月々の返済額を抑える方法もあれば、月々の返済額はそこまで抑えず完済時の総額を少しでも少なくするという考え方もあります。
自分の考えに見合った方法で返済していくことを選べば良いと思いますが、各カードローンには借入額に応じて最低返済額というのが決まっているので、それらを調べながらどのカードローンに申込みをするのか決めていけば良いと思います。
審査時に注意しておきたいポイント
銀行系カードローンの場合は、借り換えローンとは違い通常のカードローンとして申込みますので、利用目的が「借り換え」であることを伝えるべきか悩みますよね?
今は申込時に「利用目的」を申告するカードローンが増えていますので、そこで「借り換え(おまとめ)」であることを選択してもらって大丈夫です。
もし「借り換え(おまとめ)目的」であることを伝える選択肢がないのであれば、申込時の備考欄などに「目的=借り換え」とはっきり書いておくようにしてください。
他に借金があることで審査に不利になると考える人もいると思いますが、そんなものはこちらから申告しなくても金融機関側は全て承知してます。
だったら隠すことなく、利用目的は借り換えであることを伝えておいた方が審査の面で有利になるのは明らかです。
そして注意しておくポイントがもう1つあります。借り換えローンの融資を受けるまで、必ず元の借金は毎月きちんと返済を続けておくことです。
どうせ一括返済するんだから今月はもう決まった日に返済しなくてもいいだろう!と考える人がいるようですが、これだと新たなローンの審査に影響を及ぼす可能性があります。
借り換えにおすすめのカードローン
数ある銀行や消費者金融から自分に見合った借り換えローン(カードローン)を探すのは大変だと思いますので、管理人からおすすめの借り換えローンをいくつか紹介しておきたいと思います。
オリックス銀行カードローン
- 借入限度額800万円
- 審査=最短即日、融資=審査通過後すぐ
- 口座開設不要
- 実質年率3.0~17.8%
- 提携ATM数が多く、借入・返済ともに手数料無料
- 借り換え(おまとめ)への使途もOKと記載あり
おすすめポイント
店舗を持たないネット銀行です。そのため申込方法もネットで簡単にできますし、なにより店舗がない分提携ATM数が多いです。しかも提携しているATMはすべて手数料無料で利用できます。
審査は最短即日で、審査通過後すぐに融資可能なのも大きなポイントです。
ただ1つ利息のフリ幅が大きいことです。最高年率は17.8%となっておりこれは消費者金融並みの利率です。低い金利で借りられるのであればおすすめしたい借り換えローンの1つです。
住信SBIネット銀行カードローン
- 借入限度額1000万円
- 実質年率1.89~7.99%(プレミアムコース)
- 提携ATM数も多いが、スマホ1つで借入・返済が楽にできる
- 「他社からの借り換えにおすすめ」と記載あり
おすすめポイント
住信SBIネット銀行カードローンの特徴は何といっても金利の低さにあります。プレミアムコースで借入することができれば一番高い金利だとしても7.99%というのは破格の金利設定だと言えます。
借り換えが目的なのですから金利は低い方が断然良いです。借り換えローンとしては今一番熱い商品と言っても過言ではないでしょう。
ただし低金利な商品であるがため、審査は少々厳しくなっていると思った方が良いです。それでもチャレンジしてみるだけの価値は十分にあるカードローン商品です。